【おたよりコラム】ただただ歩く
ついちょっと前まで暑い夏だったと思っていたら、早いものでもう冬休み。年末年始をどう過ごそうかなと考えてみたりしている最近です。年末年始と言ったらおじいちゃんおばあちゃんの家がある愛知県に戻る。というのが子どもの頃のお決まりの過ごし方だった。戻った先で会うのもお決まりの人たち、お決まりの人たちと会って、お決まりのことをしていたのだろうと思う。それなのに、どうしても何をやっていたのかを思い出すことができない。そして、おじいちゃんとおばあちゃんの顔を思い出すことも実はできないでいる。小学生のころに亡くなってしまったということもあるけれど、年に数度会うだけだと、こうも覚えていられないものかと残念にすら感じる。でも、覚えていることもある。ただ、覚えていることはお決まりのことではないことばかり。おばあちゃんの思い出は、とっても大切にしていたくまのぬいぐるみを縫ってなおしてもらったこと。料理のために台所に立つ後ろ姿。奥のひっそりとしたところにあるトイレにまでの怖い廊下で話をしてくれたこと。少ないと思われるかもしれないけれど、これでも多い方。おじいちゃんはもっと