【おたよりコラム】見えない世界

夏休み間近に控え、暑い日が続いていますが、ちょっと冬のお話。中学3年生。霜柱ができるほどさむい冬の朝のこと。サッカー部だった私はまだ日の昇る前の暗い時間、始発のバスに乗り、電車に乗って、学校へ行っていた。学校について練習着に着替え、校庭へ。ころがってきたボールを思いっきり遠くのゴールへ向かって蹴ろうとした。その瞬間。ぴきっと、激痛が走りしゃがみこむ。立てない。大丈夫?という周りの言葉に大丈夫と答えるものの、立つことができない。学校の始業時間までベンチに座り、痛みをごまかす。なんとかその日1日を過ごし、帰ってから病院に行ってみると、骨盤骨折。そんなところの骨が折れるの?とまさかの事態に驚いていた。背がぐんぐんと、年に10cm以上伸びていた私の骨は柔らかく、ぎゅっと縮まった筋肉に負けてしまったと聞かされた。そしてそれからコルセットのようなぐっとしまるバンドを腰に巻きながら過ごすことに。サッカーの朝練にはいかないものの、バスに乗り、電車に乗り、学校へ行く。立っているとつらくなってくる。「こういうときこそ」そう思い、優先席に座っていた。しばらくして、年配の女性が2人、電車に乗ってくる。座れる席を探し、キョロキョロしながら早足で入ってきた。座れる場所がみつからなかったようで、席探しを諦め、とぼとぼと優先席の近くへ。そして口々に言いはじめる。それも聞こえるように。「若いのに、、席を譲ってくれもしないのね」間違いなく自分のことだった。そのあともチラチラ見られながら電車に揺られていた。席を代わったほうがいいのだろうか。でも、立っているとつらい。そんなことが何度も頭をよぎる。結局、席をゆずること

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