【おたよりコラム】当たり前がつくる
小学生の私の夏の記憶。覚えていることは特別なことではなく、毎日のサッカーと毎年恒例の愛知への帰省ぐらいのもの。家族でいろいろと出掛けたり、イベントに参加したりしたはずだけれど、実はあまり覚えていない。そんな思い出の少ない夏だけど、毎年楽しみにしていたことがあった。それは夏休みがはじまる少し前のこと。6月7月の土日に開催されていた地元の公園でのお祭りだった。毎年最初に行われるのはちょっと離れた第2公園、その次が2kmぐらい離れている大きな第1公園、そして一番近くの第3公園と3週続くことが多かった。そしてそのあと、最後を締めくくるのが、丸山台公園のお祭りで、広くて屋台がたくさんあるお祭りだった。私はそのお祭りシーズン、どんな予定よりも優先してお祭りをまわることに命をかけていた。毎回親にお金をもらっていたように思う。せいぜい2、3ゲームしかできない金額だったけれど、お祭りに行けるというだけでうきうきしていた私は、文句をいうこともなくお祭りにでかけていっていたように思う。お祭りの楽しみ方はというと、友だちと約束していなくてもひとりでお祭りに参戦し、いろい