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【おたよりコラム】素敵な力

 6月28日の朝、母からきていた連絡をみて、目が覚めた。「清香が陣痛と戦っています」という連絡に続けて、「6月28日 1時41分 誕生しました」という連絡がきていたのだ。予定日は7月と聞いていただけに、「生まれたの?」というのが最初に感じたことで、鳩が豆鉄砲を食らったというそんな顔をしていたのではないかと思う。予定より早かったこともあり、体重とかも心配になったけれど、2873gの元気な女の子と聞いて安心。この日、私ははれておじさんデビューをしました。赤ちゃんの写真をみて「髪がくるくるしているのははじめくん似」とか「なんかちょっと似てるね」などと言われてなんか嬉しくなってしまう自分。まちがいなく姪っ子にあまあまな叔父となって、姉に怒られるのだろうなと覚悟しています。ただ一度会いに行ったらもう頻繁に会いに行きたくなってしまいそうだなと、いまだ会いに行くのをためらってしまっています。

 ひとつ不思議だなとおもうことがあります。今まで、姉に会いに行くこともしなかった私が、姉に、家族に会いに行こうと考えているということ。そもそも家族というつながりをあまり大切にできていなかった私。親に「見にこないで」などと嫌がりつつも、見て欲しいと思っていたかわいい時期はせいぜい小学生まで、中学高校では親が私のことに関わることが嫌だったし、大学に入ってからは、通える距離なのに、家を出て一人暮らしをするほど。一人暮らしを始めてしまうと、お盆も正月も帰ることはなく、たまに帰りたいなと思うときは、決まって愛犬のリブラに会いに行く時だけだった。リブラがいなくなってからはもう家に帰ることもなくなり、家族に自分から連絡することもほとんどなかった。

 そんなひどい私だけれども、今回はなにか変わりそうだと感じている。子ども、赤ちゃんの持つ素敵な力のひとつなのだろうなと思う。離れ離れになっている家族を引き戻してくれたり、話すきっかけがなかった家族に話す話題をくれたり、ただいるだけで幸せを広げてくれる。そんな存在なのだろうなと強く感じている。もちろんお母さん方にとってはつらいことや大変なことも多くあるのではないかなと思う。それでも、きっと、この子ども、赤ちゃんのもつ素敵な力を一番に感じているのもお母さん方なのではないかなと思う。大きくなった子どもたち。大きくなってきているけれども、まだまだ人と人を繋げたりする素敵な力をたくさんもっているのだろうなと。きっと私もその力のおかげで皆様に会えたんだろうなと。そんなことを思っています。

 姪っ子から感じた話でしたが、まだまだ姪っ子がいるという実感が持てていない私がいます。実感できるのはいつになるのだろうか。会ったら?一緒に遊ぶようになってから?自分のことを呼んでくれてから?そんなことばかり考え始めている私。きっと私の価値観は姪の立夏ちゃんによって、どんどん変わっていくのだろうなと思います。とりあえず、この夏、姪っ子が帰るタイミングに合わせて、何年も帰っていない実家に帰ることになるのではないかと思っています。

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