【おたよりコラム】輪の雰囲気をつくる
「無理だよ」「ちゃんと考えてる?」「やめときなよ」「またボランティアみたいなことして」心配してくれているのかもしれない。でも、自分のやりたいことを、進みたい道を邪魔し、自分自身をも否定されているように感じてくる。悪気がないのはわかる。でもそんなことを言われ続けると苦しくなってくるし、だんだんとイライラしてしまう。居場所がないようにすら感じてしまう。
「おもしろそう!」「次はなに考えてるの?」「いいね!」「こんな人や場所もあるみたいよ」こう言ってくれる人といると、「こんなこと考えてるんだ~」と言葉が自分の口からどんどんでてくる。そして、「やってみよう!」「どうやったらできるかな?」とチャレンジすることのハードルが下がり、前に前に進みだそうという気持ちが湧いてくるのを感じる。
同じ出来事に対し、同じように心配もしてくれている。ただひとつ、伝える言葉だけが違う。この言葉の違いに、このゴールデンウィーク、私の心は振り回され、迷い、悩まされた。そして、それでも決断をしてきた。小さな決断からちょっと大きな決断まで。でもどの決断も最後はそれを「いいね」というポジティブな言葉によって背中をおしてもらって、動くことができた。小学生1日預かりをスポッチャに行くことに変更した時も「いきたい!いいね!」と。別の日に与野公園に行くのを台車にのっていこうかと話すと「乗りたい!」と。みんなでごはんの日のごはんを餃子にしようかというと「やったー作りたい!!」と。そんな言葉を子どもたちも返してくれる。そして、しばふハウスに新しいメンバーとして、仲間をよぼうとすると、「楽しみ!」「きっと喜ぶと思うー」と言葉をかけてくれる。今の三尾のやってみたいちょっと大きなことも、話してみると、「おもしろそう!楽しみにしてるー!!」と。前向きに捉えてくれる人の多さに驚く。こうした前向きな人たちの声によって、自分は動くことができているのだなぁと強く感じた。
こうしたプラスの環境は身近な人の輪から始まると思う。身近な人の輪というのはまさに友だちのことと言えると思う。そしてその友だちは、いろいろなつながりでできるものだけれども、最終的には自分で自分の友だちを決めることができる!ということは、どんな言葉が飛び交う環境にいたいかは、その人自身が決めることができ、その人のセンスが問われるようになっているのだと思う。新しいことにどんどんチャレンジできる場。失敗してもさらに次の挑戦に向かえる場。ポジティブな捉え方を意識している人が集まる場は気持ちも前向きになれる。でも反対に、悪口をいう場。足を引っ張り合う場。できる人を押しとどめる場。できないことを馬鹿にする場。悲しいことに今はこういった場がとても多いように思う。それは子どもが、ではなく、大人も。それこそSNSやメディアでも。
そして、忘れがちなのは、他の人もその人がいる環境を選べるということ。つまり、自分がどんな言葉をかけ、どんな環境を好んでいる人ですよ!と自分の見せ方を考えていかないといけない。最初は見せかけだけでもいいのだと思う。一度、輪ができたら、それはどんどん大きくなっていくものだと思うから。そして、これは何度でもやり直しができる。ただ、今までの友人関係などもあるから、簡単に切り替えるというわけにもいかないと思う。だから常に、前向きで、挑戦し、応援し、成長しあえる仲間を大事にしてほしいと思う。そして、「あなたの近くにいると前向きで楽しい」と言われ、素敵な輪の中心となるような人にみんなになってほしいと思う。
まずは「三尾の近くにいると、挑戦することや失敗することを恥ずかしいと思わなくていい。人のいいところに目を向け、人のよさを認め、褒めることが当たり前」そんな風に思ってもらえるように、私自身が周りを巻き込んでいく姿をみせていきたい。