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【おたよりコラム】希望にあふれる世界が広がるように

 コロナウィルスによって大きな影響が出ている今年。毎年と異なるプレ春休みが来ています。家で過ごす2週間となるとなかなか体力を持て余し、寝るのが遅くなったり、毎日の料理が増えたり、遊んでばかりの様子が気になったり、大変なことも多いのではないかなと思います。学校もそうですが、イベントや習い事も中止や延期になるものが多く、こどもたちにとっても、いろいろと環境が変わっているのではないかと思います。  中学受験をしてサッカー仲間と離れ、電車で学校に通うことになったとき、高校3年の夏に理系から文系学部を受験しよう決めたとき、一人暮らしをはじめたとき、事故にあい1ヶ月の入院生活をすることになったとき、会社に入社したとき、会社をやめたとき、そしてasoneやしばふハウスをつくったとき、私自身、環境が変わることはたくさんあった。自分の意思で変えたこともあれば、急に変化を強いられたこともあった。変わったタイミングでは「変えなかった方がよかったかな」とかできないことが多くて「前のままだったら楽だったのに」そう思うこともあった。でも、どの変化も楽しみながら乗り越えてきているように思う。入院したときも、友だちがきてくれること、ドラマやアニメの世界にどっぷりつかること、そして夜車椅子を走らせ遊ぶこと、楽しいことが多かった。もちろん、外で遊べないこと、食事が少ないこと、いろいろ物足りないことはあったはずなのだけど、「なにか悪いことなかったかな」と考えないとでてこないほど。環境の変化を楽しめるのは私の性格による部分も多くあると思う。できないことをみつけるとワクワクして、まず、やってみようと考えているし、できないことばかりの世界にいくことが楽しくてならない。挑戦こそ生きがい。そうなのかもしれない。でも性格がそうじゃなかったらできないのか、と言われるとそういうわけではないと思う。大事なのは捉え方を変えることなのではないかなと思う。

 環境が変わるときっといいことも悪いこともあると思う。今回のコロナで学校がなくなってやったーと喜ぶ子たち、友だちと会えないからと悲しむ子たち、学校がなくなっても友だちとは会えると考える子たち、授業が終わってないことを不安に思う子たち、家で自由に時間が使えると嬉しがる子たち、宿題がないからラッキーという子も。いろいろな捉え方があって、どれひとつとして間違った捉え方はないと思うのです。でもひとつ言えることは、最後に前向きな気持ちに繋がるとそこから広がる世界が輝いたものになっていくということ。ネガティブな感想がでたときは、その後にすぐ『でも』をつけるように訓練していくだけで気持ちが変わっていく。「雨が降って外で遊べないから嫌だなぁ」『でも』「傘を使える!」「水たまりで遊べる!」「木を揺らすとザーーッと雨が降ってきて楽しい!」「雨の音をきくと集中できる!」そうすることで、気持ちが前に向く。そうすると表情が変わる、声色も姿勢も変わる、周りに集まる人も変わる。楽しい世界が必ずまってくれている。「えー」「めんどくさい」「不安」「やだなぁ」という言葉のあとに、ぜひ、ためしてみて欲しい。何個の『でも』に続く言葉を見つけられるか。  3月から4月、新しい学年に変わる時期。園から学校へ、小学校から中学校へ変わる子もいる。きっと不安に感じることも多く出てくると思う。それでもいい。新しい世界への入り口には不安もついてくる。その不安は大切にしつつ、その不安の言葉の後に、必ず『でも』とつけてみて欲しい。きっとその『でも』はどんなときも、心のうちにある『楽しみ』な気持ちを引き出し、背中をおしてくれるから。

三尾 新

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