【おたよりコラム】カラフルな世界
3年生の夏休み。「よし、少し歩いて近くまでいったらお母さんは驚いてくれるかな」そんな気持ちで歩き始めた。家から4kmほど離れた大きな駅の近くで習っていたスイミングの後のこと。車で母が迎えにきてくれることになっていた。でも母が来ていなかったのだ。近くにいるのかなーとふらふら。でも見当たらない。家の方にちょっと歩いてみようかな。きっと早くお母さんを見つけられる!そう思って数歩あるきはじめる。ここまできていたらお母さんは驚いてくれるかな?そう思いながら少しずつ家に向かって歩き始めた。通る車をきょろきょろとしっかり確認をしていた。母の驚く顔みたさに。でも少しずつ歩いていくうちに、これは家までいけるんじゃないか?という気持ちが芽生え始めていた。そうするともうそのワクワクはとまらない。一歩一歩が冒険のようになってきていた。歩いたことのない道を突き進む。家から離れた場所をひとりで歩く。気持ちよくて仕方がなかった。そして、家の近くの道までくると、もう気分もとってもよく、もう少しで着く!と楽しくなっていた。そのときの母がどんな気持ちでいたかなんてまったく知りもせず