【おたよりコラム】もらった愛情を次に
初めて長ズボンを履いたのは小学校高学年のときだった。寒くてではなく、うちにやってきた子犬に触られるのが怖くてだった。ジャックラッセルテリアという小型犬の子犬。ジャンプしてもソファーに飛び乗れないほどの大きさ。そんな子犬がぴょんぴょんとよってくるのが怖くてソファーよりも少し高いピアノの椅子の上に逃げていた。椅子に向かってジャンプしてくるその子犬の前足が届きそう。触られる。それが怖くて長ズボンを履いたのだ。長ズボンを履いたけれど、しばらくおりれなかったことを覚えている。今になって思えばそんなに怖い?と自分自身に聞きたくなる。 わたしは犬が大の苦手だった。通学路に犬がいたら他の道によけて帰るほど。それほどまでに苦手だった犬だけれど、急に家で飼うことになった。リブラとの出会いは長ズボンを履いた記憶だけれど、その次の記憶はもうリブラと一緒にあそんでいるものばかり。とにかくよく遊んだ。リブラを飼い始めるまではトランプやレゴなど一人遊びの記憶もあるけれど、リブラがきてくれてからは家での記憶といったらリブラとの記憶ばかり。はじめのうちは一緒におもちゃの引っ張り合