【おたよりコラム】「ない」のなかにある
冬といったら、クリスマスプレゼントにケーキにお年玉、いろいろなものがもらえる最高の季節。幼いころの私はウキウキしながら冬を迎えていた。普段あまりおもちゃを買ってもらう家ではなかったということもその特別感を増やしていたのかもしれない。小学生のころに流行り出したポケモン。ゲームもカードもかなり多くの男の子がもっていた。携帯ゲーム機も持っている子が輝いて見えていた。中学高校生のころ、音楽プレイヤーを周りが持っている中でなかなか持つことができなかった。きっとこうして買ってもらえなかったという記憶があるということは当時かなり欲しかったのだと思う。でもなかなか買ってもらえず、待つ時間があったからこそ、本当に必要なものなのか、実はそんなに必要ではないものなのか、自分と向き合う時間がたっぷりあった。時間がたつにつれ「別にいらないや」と思うことが多かったように思う。時が過ぎるといらなくなるという感覚を知ったのは欲しくてもすぐに手に入らないという経験からだったかもしれない。
また、いるかいらないかの判断だけでなく、このおもちゃを買わなくても、自分で同じような楽し